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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第19章 決断の時



「兵長って、調査の時以外で
あんな顔するんだな。
怖いってもんじゃなかったけど。」

エマはジャンのその言葉に、
またリヴァイの顔を思い出し涙がこぼれる。


「お、おい!違うって!
泣かせるためにここに来たんじゃねぇよ。」

そんなエマを見て、
ジャンはエマの涙を自分の服の袖で拭う。





「……でも俺、兵長の気持ち、
分からないこともないぜ。」

ジャンから出たその言葉は、
エマには意外だった。


「だけどあのやり方は、
いくら兵長でも関心しねぇな。
………エマさんがこんなに
ボロボロになることくらい、
簡単に想像できるし。」

ジャンは話し続ける。


「でも、まぁ……
兵長はこの兵団で俺らなんかとは
比べ物にならないくらいのもん、
背負ってんだもんな。」

エマは泣きはらした目で、ジャンを見た。




「……そんな目で見んなよ。」

ジャンはエマをそっと抱きしめ、

「俺もこっちの役、
一回やってみたかったんだよなぁ。」

そう茶化すように言うと、
エマの頭をポンポン叩く。





「エマさんは、
あれだけで勇気全部出しきったの?」

ジャンのその言葉を受け、
エマはジャンの胸の中から少し顔を上げた。

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