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自由の翼を掴む話【進撃の巨人】

第19章 決断の時




「リヴァイ。話を変えるが」

エルヴィンは資料に目を通す
リヴァイに声をかける。


「つい先日、
私はエマに気持ちを打ち明けた。」

リヴァイは資料を読む手を止めた。


「返事は聞いていないが、
断られることはほぼ間違いないだろう。」



「……何故俺にその話をするんだ?」

リヴァイはそう言ってエルヴィンを注視する。


「君の気持ちが知りたいからだよ、
リヴァイ。」


「……俺の気持ち?」

「そうだ。君はエマのことを
どう思っているんだ?」

エルヴィンのその問いに、
リヴァイは口を噤む。



「まぁいい。
だが、壁外調査に出る前に
どうするか決めるべきだ。」


リヴァイはその言葉に憤りを感じる。


そして、

「どうするか決める?
それは俺が決めることじゃねぇよ。
俺は巨人を絶滅させる為に壁外へ行く。
今までも、これからもだ。
そこで自分自身がどうなるか、
そんなことも分からねぇのに
エマをどうこうする権利は俺にない。」

と、険しい表情で言った。



「では、エマにはその権利があるのか?」

エルヴィンの声は冷静だった。


「……意味が分かんねぇよ。」

リヴァイは一言そう言うと、
ドアに向かって歩き出す。



「リヴァイ。君は決断しなくてはならない。」


リヴァイが部屋から出る寸前、
エルヴィンはそう呟くように言った。


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