第18章 悲しい出来事と自分の想い
朝になり、エマは
窓から入ってくる光で目を覚ます。
『ここで寝ちゃってたんだ。』
そう思いながら横を見るが、
リヴァイの姿はない。
リヴァイにかけたはずの毛布は、
自分にかかっていた。
『リヴァイさん、もう基地に帰ったのかな。』
エマは少し淋しくなりながらも、
ドアを開け外に出る。
すると、
「よく眠れたみてぇだな。」
外で馬に餌をあげるリヴァイの姿があった。
「リヴァイさん、
まだ帰ってなかったんですね。」
エマは嬉しくなり、リヴァイに駆け寄る。
「俺が先に帰ったら、
お前はどうやって帰るんだよ。」
リヴァイは馬に跨りながら、エマに言った。
そして
「エマ。帰るぞ。」
と、手を差し出す。
エマはその言葉が、その差し伸べられた手が、
無性に嬉しく思えた。