第8章 戸惑い
無:「そして童磨。あれほどに情を移していたにも関わらず、手元に置いていないとはどういうことだ。」
童:「嫌だなぁ!無惨様!忘れたんですか!無惨様が俺に独り占めするなっていったからですよ!」
無:「だからなんだ。本当に欲しいものなら力ずくででも手に入れるだろう。お前にはそれほどの力は無かった。それだけのことだ。それともなんだ。自分の無力さを私のせいにすると言うのか?」
童:「違いますよ!俺も逃がした魚は大きかったなぁ!」
無:「ほざけ。黒死牟、お前は一度でもと顔を合わせたか?」
黒:「…いいえ。」
無:「鬼狩りでも一番になれなかったのだから、上弦の壱を保っていたいという気もなかったということか。」
黒:「…」
無:「私はお前達に言っていたはずだ。あれを抱くことは己の力になると。それなのに実行したものは童磨だけ。私のことを馬鹿にしているのか?それを嘘だとでも言うか?」
黒:「決してそのようなことは…」
無:「ならなぜお前は顔も合わせなかった。私の言うことを信じていたなら、強くありたいと思っていたのなら、すぐにでもあやつをものにしたくなるはずだ。なのに、何故お前は一度も顔を出さなかった。」
上弦:「…」
無:「もう一度探し出せ。必ずだ。」
上弦:「御意。」
ベンベンッ
上弦達は各々自分の場所へと移された。
童:(なんでは俺がこんなに愛情をあげても俺のところに残ってはくれないの?もしかして今もあの傷だらけの男のところにいるの?ちゃんとあのことは話したの?もう俺以外の体じゃはイけないんじゃないの?あー、バラしてやりたい。全部。次会った時には全部鬼狩り達にバラして、連れて帰ってきて閉じ込めとこ。)
童磨はに半分執着していた。