第7章 無限列車
胡:「悲鳴嶼さーん、言われてた薬届けに来ましたよー」
しのぶは悲鳴嶼の屋敷へとやって来た。
玄:「あ、胡蝶さん。悲鳴嶼さん、今ちょっと出かけてていないんです。」
胡:「そうですか…じゃあ玄弥くんがこれを悲鳴嶼さんに渡しておいてくれますか?」
しのぶはにっこり笑いながら玄弥に向かってそう言った。
玄:「…はい…分かりました…」
玄弥は顔を赤くしながら受け取った。するとそこへ
悲:「今戻った。胡蝶も来ていたのか。」
玄:「悲鳴嶼さん、おかえりなさい。」
胡:「おかえりなさい。あ、その数珠を持っているってことは…」
悲:「あぁ、の墓に手を合わせに行っていた。彼女を失った悲しみは消えぬ。」
しのぶが言った数珠とは、が任務先で悲鳴嶼にとかつて買ってきたものだった。
玄:「悲鳴嶼さんの恋人とかですか?」
胡:「悲鳴嶼さんていうよりかは、不死川さんのって感じですかね。」
悲:「私にとっては娘のようなものだった…南無…」
玄:「え!兄ちゃんに恋人!?」
胡:「厳密に言うと違いますが、お互い想いあっていたと思います。2人ともそれには気づいていませんでしたけど。」
悲:「ある日十二鬼月に襲われて亡くなった。」
玄:「そんな…」
それから玄弥は実弥が修羅のように鬼と戦っていることを聞いた。
あの兄に想い人がいたことにも驚いたが、それほどまでになってしまう想いの深さにも驚いていた。
それからしばらく経ち、炭治郎と煉獄は無限列車への任務と向かったのだった。