第2章 酔いに任せて(後編)R-18
手で七海さんをどけようにも快楽の渦に巻き込まれたように、手の動きは空を切るだけだ。私がさっき七海さんを愛撫しようとしたときに、“初めてでそういう事をさせたくないんです”と言っていたのに、彼は“そういう事”をしているじゃないか。
「もういいです!お願い、今度は私にも七海さんの舐めさせて!」
お願いにも動きは止まらない。それどころか膣に舌を抜き差ししたり、赤く腫れた突起物を舐ったりと激しさは増していく。自分の意志に反して漏れる声が恥ずかしくて手で口を塞いだ。
「いじらしい姿ですね。すみません、もう限界です」
サイドテーブルの引き出しから、四角い物を取り出し七海さんのそそり立ったモノに被せる。七海さんになら何をされてもいいと思っていたけれど、ちゃんと私の事を気遣って避妊具を着けてくれる。やっぱり七海さんは優しいんだ。
「痛かったら言ってください。途中でとめますから」
髪の毛を絡み取るように頭を撫で額にキスを落とす。硬いものが入り口に当たり、徐々に体内へと入っていく。愛液で溢れた膣はすんなり受け入れたようで、七海さんの質量が増すにつれて腸を引き裂くような痛みへと変わっていく。眉間の皺に気付いた七海さんに
「大丈夫ですか?やはり一度抜いて・・」
と気遣われたが、必死に背中に腕を回して懇願した。
「お願い、抜かないで!七海さんのものにして!」
一瞬、躊躇った顔を見せた七海さんだが、直ぐに欲情の色をはらませていた。
「まったくどこで覚えたんです?そういう言葉を」
七海さんの腰が艶めかしく動くと今日一番の痛みが体内を突き抜ける。一筋涙が零れると綺麗な指で拭ってくれる。七海さんはそういう人だ。
「全部入りました・・。動いても?」
頷くと、腰がゆっくりと動き抽出を繰り返す度に段々と七海さんの眉間にしわが寄ってくる。