第3章 那田蜘蛛山
「し、しのぶちゃん!?」
義勇に攻撃してきたのはしのぶだった。
「あら?どうして邪魔をするんです?富岡さん。鬼とは仲良くできないって言ってたくせに何なんでしょうか?そんなだからみんなに嫌われるんですよ。さぁ冨岡さんどいてくださいね」
(やっぱりあの女の子鬼だったんだ!)
「俺は…俺は嫌われてない」
ピシーンッ
隊士としのぶ、星波の空気が凍りつく。
「あぁ、それ、すみません。嫌われている自覚がなかったんですね。余計なことを言ってしまって申し訳ないです。」
しのぶの更なる追い討ちに義勇と隊士と星波が再び凍りつく。
「ま、待ってしのぶちゃん!義勇は嫌われてないよ!?」
ピシーンッ
星波のフォローが逆に痛々しい。
「星波さん、富岡さんに追い討ちをかけてくれてありがとう。坊や、坊やが庇っているのは鬼ですよ。危ないですから離れてください。」
「ち、違います!いや、違わないけど。あの、妹なんです!俺の妹で…それで…」
「まぁ…そうなのですか。かわいそうに。では、苦しまないよう優しい毒で殺してあげましょうね。」