第2章 任務
不死川の口添えにより、柱と合同任務に行くことになった星波は頸を斬ることなく数ヶ月を過した。
17歳になった星波はある日久しぶりに、煉獄杏寿郎と任務に行くことになる。
「星波に鬼の頸を斬らせるな。そもそもなるべく戦わせないようにしてくれ。」
不死川が杏寿郎にそういうと、
「鬼殺隊の星波を戦わせないとはなんとも不思議なことを言うな!そんなに心配しなくても星波は強いだろう!」
「そういうことじゃねェんだ…事情があってな。今星波は柱との任務にしか付いていない。煉獄は初めてだから知らなかったと思うが、星波はここ数ヶ月鬼の頸は斬っていない。わかってやってくれェ」
はっきりとした理由を言わない不死川を不思議に思う杏寿郎だったが、
「わかった!事情があるならば仕方ない!後輩を守るのは柱である俺の責務だ!それに俺は星波のことを好いている!怪我ひとつさせまい!星波のことは俺が守ると約束しよう!」
大きな目を見開いて遠くを見ながら、はははっと笑う杏寿郎。
(好いているだと!?)
だが星波と恋仲ではない不死川は、杏寿郎の想いを咎められる立場ではない。
別の不安を覚えつつ不死川も自身の任務へと向かって行った。