第2章 任務
「陰陽師の鬼の呪詛は多分、鬼の頸を斬ることで発動するみたいで、効果は催淫作用なんだと思います…」
「今日で何回目だァ?」
へ…?と間抜けな声を出す星波に、この症状、今日で何回目だ?ともう一度不死川が聞く。
「さ、3回目です。義勇と、前回…の、不死川さんと、今日。」
「そうかァ。このこと他の人は…?」
「最初の時に義勇と蝶屋敷に行ったけど、一時的な血気術だと思っていたから、繰り返し症状が出ることも、発症条件も不明で…まだ誰も知らないと思います。」
「もう1回蝶屋敷に行ってみるかァ?あぁでもカナエの妹…しのぶだったな。女に話すのは抵抗があるかァ。」
うーんと考える不死川。
「先にお館様に相談するか」
「ま、待ってください!こんなの恥ずかしくて誰にも言えませんっ!命の危険があるわけではなさそうだし、このことは誰にも言わないでください…」
ぽろぽろと涙を流す星波を見て、どうしたらいいものかとため息を漏らす不死川だったが、星波のこんな姿を周りに知られたくない。
「しばらく鬼の頸は斬るな、任務は柱と同行しろォ。理由は適当に俺が言っておいてやる。」
そう言うと、ゆっくり休めェと部屋を出て行った。