第2章 任務
鬼は伸縮する複数本の手を使い四方八方から攻撃してくるため、なかなか近づくことができない。
「ぐっっ」
鬼の爪が肩を掠め血が滲む。
「星の呼吸弐ノ型 彗星!」
痛みを堪えながら、ものすごい速さの突きで鬼へと近づく。
「星の呼吸参の型 天の川!」
流れる川のような剣技で伸びてくる手を次々と斬り、間合いを詰めていく。
「星の呼吸壱の型 流れ星!!」
スパンっと鬼の頸が飛ぶ。
鬼が崩れ消えていくのを見届けると、星波は人間の方へ向かっていく。
「手荒な真似はしたくありませんが、これ以上攻撃を続けるようなら多少のお怪我はご覚悟ください!」
そう言うと、先程の星波の強さを目の当たりにしていた男たちは顔を青くして、大人しく各々持っていた武器をおろした。
「もうこんなことはやめてくださいね!」
男たちにきつく言うと、すみませんでした!と言いながら慌ててその場から逃げていった。