第1章 呼吸
15歳になった星波は幼くかわいらしい少女から、幼さの少し残る美しい少女へと成長した。
水柱となり任務で忙しい義勇だったが、星波を藤襲山の入口まで見送りに来ていた。
「星波なら大丈夫だ。行ってこい。」
藤襲山に入ると、緊張した面持ちですでに何名かが集まっていた。
おかっぱの女の子が説明を終えると、各々山に足を踏み入れていく。
「私は絶対に七日間生き延びる」
しばらく走っていると鬼に遭遇した。
「水の呼吸壱ノ型 水面斬り!」
すっと難なく鬼を倒した星波だが、水の薄さにため息を付く。
「落ち込んでいる場合じゃない。今は集中して頑張らなくちゃ!」
水が薄く見えるとはいえ、鱗滝お墨付きの実力を備えている星波は、その後もかすり傷ひとつ付けることなく鬼を相手にしていく。