第17章 友達
シュバッ
ものすごい速度で実弥が星波のところに駆け寄る。
「実弥さんっ?」
「悪い、目ェ離した」
(危ねぇ。見えそうだったぜェ…いや、見えたかァ?)
「何事もなかったので大丈夫です」
実弥は風弥の頭を撫でると、自分の着ていた羽織を星波に着せる。
「体冷えんぞォ」
「真夏ですよっ!?」
「星波、俺も体が冷えるのが心配だ。着ていてくれないか?」
(この格好でウロウロされたら目のやり場に困るっ)
「杏寿郎さんまでっ!?真夏ですよっ!?…やっぱり似合ってないんだ…」
「いやっそんなことはない!すごく似合っている!なぁ実弥っ!?」
「お、おゥ!似合っているぜェ」
「ほんと…?」
「もちろんだとも!」