第17章 友達
「ねぇねぇ!来る時に幸さんと一緒にいた殿方って…」
和美が幸に話し掛けると、幸はぽっと頬を染める。
「幼なじみなんです」
「きゃー!その反応っっ!お慕いしているのっ?」
「え、えぇ…」
幸はさらに顔を赤くして恥ずかしそうに返事をする。
「素敵ね!いいな~私にも素敵な殿方が現れないかなぁ。桜さんはお慕いしている方いる?」
「私は以前、鼻緒が切れてしまって困っているところを助けていただいた方に一目惚れしてしまって…」
「きゃー!素敵!王子様みたいね!どんな方っ?」
「背が高くて、爽やかで男前な方だったわ…」
桜が思い出すように遠くを見る。
(はっ!これが友達と恋の話をすると言うことっ!?きゃー!嬉しい嬉しいっっ)