第15章 誕生日
「もうっ!じゃあ…背中をお願いします」
実弥は真面目に背中を洗い始めたかと思ったが、背中から前に手を回す。
「ひゃあっ!背中って言ったでしょう!?」
「一緒に風呂に入るの楽しみにしてたんだよォ…」
突然実弥がしょんぼりと言うので、キュンとしてしまう星波。
「そんな言い方ずるいですっ」
ぎゅうっと後ろから星波を抱きしめる。
「星波、好きだァ」
「私もっ…好きです。…でも!手を離してください!洗うんですからっもうっ!」
ちぇっ!と言いながら星波から離れると、泡を流し湯船に浸かる実弥。