第12章 退院
「槇寿郎殿!俺はもう、星波がいない日々なんて耐えられないっ!」
「……。」
「星波を愛しているんですっ!」
「………ぶはっ!」
「「「!?!?!?」」」
突然吹き出した槇寿郎に、何が起こったのかとみんなが驚く。
「すまん、すまん。娘を持つ親の気持ちというのはこのような感じなのかと、一度やってみたかっただけだ。」
「…し、槇寿郎殿…?」
「星波さんのことは確かに娘のように思っているが、反対する資格など我らにはない。それに見てみろ星波さんの顔をっ…」
槇寿郎は未だにくくっと笑いながらみんなの視線を促す。