第1章 呼吸
「…私もこの数日間、杏寿郎さんと過ごす日々はとても楽しく、申し出は嬉しいのですが…適性呼吸もわからない中途半端な身で嫁ぐことはできません。それに好きとかそういうのもまだわからなくて…」
「そうか!ふむ…ならば怪我が治るまでの療養は煉獄家でするといい!俺が責任を持って看病をしよう!療養により訓練ができない残りの日数分の稽古は完治後延長して行おう!」
「責任だなんてそんな!片手は動きますしそんなに気負いしないでください。」
「遠慮はいらない!君が長くいてくれれば千寿郎も喜ぶだろう。気づいていると思うが父上も君のことを気にかけているようだ!君がいてくれると家の雰囲気が格段と良くなる!」
にかっと笑い、胡蝶を呼んでくると言い退出する。
びっくりした…でも杏寿郎さんは面倒みが良くて正義感の強い素敵な人。こんな素敵な人のお嫁さんになる人は幸せだろうなぁ…と考えているとカナエがやって来る。
「星波さんは全集中常中ができるのですぐに骨は完治すると思います。でも2週間くらいは安静になさってくださいね。」