第11章 明けた朝
またある日。
「わっ!実弥さん!風弥が睨んでます!すっごく睨んでて実弥さんそっくりです!!なんで睨んでるの!?風弥くんっ!?」
ぷりぷりぷりぷり…
「うんちでしたかっ!実弥さんそっくりの顔で睨むから何事かと思ったっ!!」
ケラケラ笑う星波。
ちらりと様子を見る不死川。
(星波は何事も楽しそうだなァ…)
夜。
いつものように風弥を連れて夜中の散歩をしていた星波。
「っっ…くしゅんっ!」
ふわっ
「…!?…さ、実弥さんっ」
「同じ部屋で風邪引かれると困るからなァ」
ぷいっと部屋に戻って行ってしまった。
(実弥さんの匂いだ…あったかい…)
掛けてもらった羽織をぎゅっと握りしめる。