第11章 明けた朝
「…わかりました!じゃあ私、実弥さんが私たちと一緒に暮らしたいって言ってくれるまで離れませんからっ!」
そう言って部屋を出て行ってしまった星波の背中をポカンと見送る不死川。
(星波、何か強くなったな?これが母親になったってことか…?)
しばらくすると、星波が数名にベッドを運んでもらい戻ってきた。
「ありがとうございます!!」
ニッコリと笑う星波。
「さぁ実弥さん!今日からよろしくお願いします!」
(ええぇ。)
「いや、お前そんな急に…それにここは治療を…」
まごつく不死川。
「杏寿郎さんとアオイさんの許可はいただいてきました!」
これからよろしくお願い致しますね!とニッコリと威圧的に笑い、風弥を受け取る。
「勝手にしろォ。俺の気持ちは変わらないからなァ」
背を向けて寝てしまった。
(根気強く…はい!)
お館様の言葉を思い出した星波は心の中で気合を入れた。