第11章 明けた朝
「富岡を驚かせてやろうぜ!」
宇隨が言い星波以外は廊下で待機することにした。
ガラッ…
「義勇っ…」
そこには、右手を失った義勇が座っていた。
「星波」
星波は駆け出しぎゅうっと抱きつくとぽろぽろと涙を流す。
「義勇っ、義勇っっ!生きていてくれてありがとうっ!!また会えて……本当に良かったっ」
「あぁ。ただいま」
優しく笑う義勇にさらに涙が止まらなくなる。
「星波は、元気だったか?煉獄のところに世話になっていると聞いていたが…」
「うん、あのね。私、おかあさんになったの。」
「………?」
「義勇?」
固まってしまった義勇の目の前で手をヒラヒラさせてみる星波だが、一向に戻ってくる気配のない義勇。
「おーい?義勇ー?」
完全に固まっている。
「ぎ、ゆ、うーーー!」