第9章 柱稽古
そもそもここ数日まともに食べ物を口にできていなかった星波は、吐く物は残っていないが、オエオエと嘔吐きが止まらない。
「大丈夫ですか?!」
千寿郎が慌てて追いかけてくる。
「「どうした?」」
槇寿郎と杏寿郎もやって来る。
なんとか嘔吐きの治まった星波が厠から出ると、げっそりとした星波の顔を見て3人が酷く動揺していた。
「いえ、なんでもないです。最近ちょっと体調を崩してしまって…」
「なんだと?!それは良くない!」
杏寿郎は星波を抱きかかえると、急いで布団を敷き星波を寝かせた。
「薬の補充は各々柱が自分でできるだろう!星波は気にせずしばらく休みなさい!」
そう言うと杏寿郎は稽古の続きのため戻って行った。