第6章 日輪刀
食事を終え湯浴みを済ませると、以前使っていた部屋に案内される。
手紙で星波の同行を知り、すぐに用意してくれていたようだ。
初めから泊まりのつもりだったのね、と実家のように出迎えてくれる煉獄家のあたたかさに感謝をする。
「星波、少し話をしないか?縁側にいるから、支度ができたら来てくれ」
杏寿郎が部屋の外から声をかけた。
「はい、今行きます」
寝巻きに肩掛けを羽織り縁側に向かうと、杏寿郎は酒を飲んでいた。
横にちょこんと座ると、星波はこれだなと言い杏寿郎は星波に湯のみを渡す。
一口飲めば、玉露の香りが広がり心が落ち着く。
「なにか、話したいことがあるのではないか?」
「…っ!杏寿郎さんは何でもお見通しですね…」
「ずっと何か言いたげにしていたのを気になっていた」
もうひと口お茶を飲み深呼吸をすると、星波は呪詛の話を始めた。
呪詛を解けるかもしれないという陰陽師に会いに行ったこと、退治するはずが思った以上に力が強くて歯が立たなかったこと、話し合い(?)の結果鬼狩りができるようになったこと、その代わりに定期的に情を交わさなくてはならなくなったことを一気に話した。