第4章 無限列車
数日してだいぶ自力で出歩けるようになった星波は、杏寿郎の病室を訪ねるが、まだ杏寿郎は目を覚まさない。
炭治郎の病室を訪ねると、覇気がなく落ち込んでいた。
わけを聞くと、杏寿郎は星波が気を失った後に自分はもう柱として戦うことは難しいだろうと炭治郎たちに話をしたらしい。
もし自分が目を覚まさなかったら、弟の千寿郎に、自分の心のまま正しいと思う道を進むように、父には体を大切にしてほしい、星波には、愛している…と伝えてほしいと。
星波はボロボロと涙を流す。
「俺が、俺がもっと強かったら…ぐすっ。でも俺っ、煉獄さんと約束したんだ。己の弱さや不甲斐なさにどれだけ打ちのめされようと心を燃やす!歯を食いしばって前を向く!胸を張って生きる!俺、もっと強くなるよっ…!」
「うわーん!!」
炭治郎と星波はわんわん泣いた。
ひとしきり泣いて、星波は部屋に戻った。