第3章 那田蜘蛛山
「日向ではだめだ、不死川運んでやれ」
「くっ。お館様、失礼…仕る」
伊黒に言われ、不死川はしぶしぶ星波を抱え箱を持って屋内にあがる。
「出てこい鬼ィ!お前の大好きな人間の血だァ!星波に襲いかかった瞬間滅殺してやらァ!」
箱の中からよだれを垂らした禰豆子が姿を表す。
不死川は星波の肩をぐっと引き寄せ日輪刀を構え様子を伺うが、一向に襲ってくる様子はない。
「ぷいっっ」
禰豆子が顔を逸らす。
「どうしたのかな?」
お館様が訪ねるとにちか様が状況を説明する。
「ではこれで、禰豆子が人を襲わないことの証明ができたね。実弥、しのぶ、隣の部屋で星波の手当をしてあげてね。それから実弥、小芭内、あまり下の子に意地悪をしないこと」
「「御意」」