第3章 那田蜘蛛山
「わかりませんお館様!鬼は駄目です承知できない。お館様!証明しますよ俺が!鬼という物の醜さを!鬼め飯の時間だ!喰らいつけ!」
刀を抜いた不死川のその後の行動を理解した星波は、再び止めようと手を伸ばす。
「っっ…!」
不死川の刀を掴んで止めた星波の手のひらからボタボタと血が流れる。
「おまっ…何してんだ!」
「不死川さんは稀血です!鬼の前で血を流してはいけませんっ!それに、これ以上傷を増やさないでください。自分を大切にしてくださいっ…」
「それはお前も同じだろォ!傷なんて作ってんじゃねェ!」
「私は大丈夫ですっ!ちょうど良いですっ、このまま試しましょう」
「ば、馬鹿野郎!お前にそんな危険なことをさせられるか!」
「危険な時は、助けてくれるでしょう?」
にっこりと笑う星波。