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夢幻泡影【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第47章 長き決戦のオーバーチュア【渋谷事変】


 ――20:14
   東京メトロ渋谷駅 13番出口側(【帳】外)



【七海班】
・七海 建人(一級術師)

・猪野 琢真(二級術師 昇級査定中)

・伏黒 恵(二級術師 昇級査定中)

・神ノ原 詞織(二級術師 昇級査定中)



「“一般人のみが閉じ込められる【帳】”です。一般人は侵入のみ、【窓】には個人差が。術師は補助監督役含め、出入りが可能です」

 歩道橋の上で、伏黒は詞織たちと補助監督である伊地知 潔高の説明を黙って聞く。

 その詞織の視線が、どういうわけか七海に注がれていることに、伏黒はかなり早い段階で気づいていた。

「電波は?」

 七海の問いに「絶たれています」と伊地知が固い声音で続ける。

「なので、連絡は【帳】を出て行うか、我々 補助監督の足を使ってください」

 伊地知の説明を聞き終え、七海が「はぁ……」と深いため息を吐きながら眼鏡を押し上げた。

「随分と面倒なことになっていますね」

 その間も、詞織の視線はブレることなく七海に注がれている。

 詞織が七海に惹かれている――なんていうことはなく、彼女が気になっているのは七海の右手薬指に嵌められた指輪だろう。
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