• テキストサイズ

夢幻泡影【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第46章 夢は終わってダ・カーポ【これからの話/宵祭り】


「今回は駄目だ。“縛り”を破ったとき、私たちにいつどんな災いが降りかかるか分からない」

『はいはい。感謝してよね、下衆以下』

 面倒くさそうにため息を吐きながら、真人は与に触れた。


 ――【無為転変】


 光から皮膚を守るために全身を覆っていた包帯が弾け、失われていた右腕と膝から下の足が生まれる。

 生まれて初めての感覚。両手が動かせる。足も、力が入る。

 これが――……健康な肉体。

『可愛くないなぁ。もっとハシャげよ』

「……それは、事が済んだ後だろう」

『それもそうだね。じゃあ、始めようか』

 構える真人に、与も何体もの傀儡を操作し、攻撃を仕掛けた。

「手伝う?」

『やめて。俺の玩具だよ』

 ガチャガチャと襲いくる傀儡を、太く巨大に作り変えて薙ぎ払ってくる。その間に与はその場を離れた。

 そして、用意していた機体に乗り込み、真人の立つ床を崩しながら、巨大なダムのような場所にその巨体が姿を現す。

 素早く飛び跳ねて躱した真人が、こちらを見ながら笑った。

『ははっ! いいんじゃない⁉』

 真人の数倍もある巨大ロボ――究極(アルティメット)メカ丸 絶対形態(モード・アブソリュート)“装甲傀儡 究極(アルティメット)メカ丸 試作0号”

『こんなものをコソコソ作ってるとはね。引きこもりも伊達じゃないってワケだ』

 好きに言えばいい。

 真人の術式は相手に素手で直接 触れる必要がある。その点、このメカ丸の操縦席では触れることはできない。
/ 861ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp