第44章 決戦のアッチェーソ【呪術廻戦0】
「【符術展開――急々如律令】!」
進行する先で襲われる術師たちを見つけ、星良は素早く札を飛ばした。展開された札が術師たちの前に結界を張り、呪霊の攻撃を防ぐ。
「大丈夫⁉︎」
「星良さん……」
駆け寄り、術師たちの容体を確認する。呪霊の攻撃を受けたのか、怪我人が三人。うち一人は重傷、残りの二人も重傷とまではいかないが、戦闘続行は無理だ。
「星良ちゃん!」
【猿鬼】が飛びかかり、術師たちを襲っていた呪霊を切り裂いて祓う。
「大丈夫⁉︎」
「はい、ありがとうございます。すみません、灰原さん。そっちの二人を硝子さんのところへ運んでください。この子はすぐに治療します!」
「分かった!」
灰原が【駿馬】の折神を呼び、「家入さんのところに行け」と指示を出した。
「【反転術式――修復】」
星良の呪力が重傷の術師を包み込む。【呪い】も受けているのか、少し時間がかかりそうだ。
仲間の術師たちが不安そうな顔をしていることに気づき、星良は安心させるように笑んだ。
「そんな顔しないで。大丈夫。絶対 死なせないから」
――ド――――ッン‼︎
轟音を立てて呪霊が飛び出してきた。それもこの呪力の濃さ――特級に近い強さを持っている。
「灰原さん……」
「任せて――すぐに来るよ。それまで僕が守るから」
【大熊】の折神が呪霊の攻撃を受け止めるも、力負けしてジリジリと後退していた。