第44章 決戦のアッチェーソ【呪術廻戦0】
「【青龍避万兵(せいりゅうひまんぺい)・白虎避不祥(びゃっこひふしょう)・朱雀避口舌(すざくひこうぜつ)・玄武避万鬼(げんぶひばんき)・黄龍避繋縛(こうりゅうひけいばく)・前後扶翼(ぜんごふよく)――急々如律令】!」
開戦直後――星也は【退魔陣】を使い、二級以下の雑魚呪霊を全て祓った。
医療班には【玄武】の結界から出ないように指示を出している。負傷者は迷わず後方へ下がって治療を受けさせ、重傷者は周りがフォローをしてくれるはずだ。
百鬼夜行――死傷者ゼロ……というわけにはいかないだろう。それでも、できるだけ被害を最小にとどめることはできるはず。
星也は【青龍】を呼び、上空を駆ける。特級やそれに近い力を持つ呪霊は積極的に引き受けよう。そのためにも、広範囲を見渡す必要がある。索敵は【天空】に任せて――……。
そのとき、京都校の生徒たちのところへ呪霊が押し寄せているのが見えた。数は十体を優に超えている。
「【炎帝神勅(えんていしんちょく)――急々如律令!】」
巻き上がる炎が加茂たちを包み、呪霊たちの攻撃から守った。
そのまま地上へ降り立つ。