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夢幻泡影【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】アンケート開催中

第5章 アレグレットに加速する心【自分のために】


「……で、どうしたんだよ?」

「……別に……目が覚めたら……メグに会いたくなった……」

 顔を伏せて、どこか甘えるように詞織が呟く。

 コイツ、自分が何を言っているか分かっているのか? 無防備過ぎるだろ。

 再びため息を吐き、それでも一言 言ってやりたくて、伏黒は詞織の頬に手を伸ばした。

「オマエ、この状況 分かってんのか? 男の部屋に のこのこ来て……何されても文句 言えねぇぞ」

「何されても、って……?」

 やはり、何も考えていなかったようだ。

 寂しくなって、一番に思いついた伏黒のところへ来ただけ。

 だが、現在 呪術高専には兄である星也も姉の星良もいる。その中で、一番に自分のところへ来てくれた。

 そんなの……。

「鈍感」

 ポツリと呟いて、グッと顔を近づける。
 大きな夜色の瞳には、余裕のない自分の顔がはっきりと映っていた。

「俺だって男だ。こういうことされると、期待するって言ってんだよ」

 もう子どもじゃない。無理やり詞織に触れることだってできる。

 けれど、そんなことはしたくなかった。

 嫌われたくはないし、傷つけたくない。なにより、そんな形で詞織との関係を壊したくはなかった。

「き、たい……?」

 伏黒の言葉を受けて、じっくり数秒 意味を反芻した詞織の顔が、ボンッと真っ赤に染まった。
 どうやら、ようやく自分のとった行動の浅はかさに気づいたようだ。
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