第37章 ブリランテに照りつける太陽【壊玉】
「広いけど、星良ちゃんの術式があれば早そうだね」
「ですが、呪力は無限ではありません。気張りすぎず、ほどほどに行きましょう」
「僕は燃えてるよ! いたいけな少女のために先輩たちが身を粉にして頑張ってるんだ! 僕たちが頑張らないわけにはいかないよ‼︎」
「台風が来て空港が閉鎖されたら頑張り損でしょう」
七海が皮肉を言うが、そういうところも可愛い。
温度差のある二人のやりとりに、星良は小さく笑う。
「起きていないことは今 考えても仕方ないですよ。ほら、次 いきましょ。今度は『呪詛師』じゃなくて、『理子さまを狙う人』で探してみますね」
その後、呪詛師を数名 発見して拘束し、高専関係者に引き渡したものの、【Q】や懸賞金とは関係ない人ばかり。
【盤星教】の信者も少ながらずいたが、理子の件と関わる者はおらず……数時間後 滞在日を一日 延長するという五条に、七海は青筋を立てるのだった。
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