第26章 狂おしいほどのパッショナート
「「「王様だーれだ?」」」
「おっ、俺だ!」
どうやら、二番目の王様は虎杖らしい。
何でもいいから、自分を当てないでくれ。
「じゃあ……五番の人の好きなタイプが聞きたい!」
「東堂さんみたいなこと言ってる」
ボソリと呟いた詞織に、虎杖は少し渋い表情をしたものの、指示を下げることはしなかった。
「えっと……僕だ……」
恥ずかしそうに五番のクジを見せる順平。
「順平か。良かった、伏黒じゃなくて。伏黒の好きな子って詞織だろ? 分かってる話 聞いてもつまんねーからさ」
「オイ」
そう言われては心外だ。
オマエが自分の詞織に対する想いの何を知っていると言うのか。
「好きなタイプか……考えたことなかったな。でも、優しい子がいいかも……一緒に映画館デートとか、楽しそうかな……」
「悪いわね、吉野。あたし、もっとカッコいい人がタイプだから」
「誰も釘崎の話はしてねぇだろ」
伏黒は思わずツッコミを入れる。
「ははは……うん、ありがとう。大丈夫」
既視感のあるやり取りが終わり、三回目が始まる。