第17章 開幕のファンファーレ【反省】
「やるからには勝つよ、俺」
キッパリと虎杖が断言する。
彼が東京校メンバー全員を見渡すと、彼らは一つ頷いてみせた。
「順平、オマエもしっかり応援しろよ!」
「見学だからって、手抜いたら後でシバくからな」
「こんぶ」
先輩たちの言葉に、順平は「はい!」と慌てて返事をする。
東京校のメンバーとして、自分を入れてくれているのだ。
一緒に戦うことはしなくても、仲間だと。
かつての学校に居場所を見出せなかった順平にとって、それは初めてのことだった。こそばゆくて、それでいてとても温かい。
心強い仲間がいるのだと、虎杖に言われてついてきた。
交流会の本番は二年生からだと聞いている。
来年は自分もこの輪の中心にいるのだ。
それが、順平は今から待ち遠しかった。
それまでに澱月や皆と一緒に強くなりたい。
「任せて下さい。一生懸命、応援します!」
ようやく、順平は東京校メンバーたちへ、自然な笑みを向けることができた。
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