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夢幻泡影【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第59章 終わらないドミナント【渋谷事変/堅白】


「初心に還ったのさ。それに、最適化プランには大きな穴がある」

 九十九の話では、海外では日本と比べて呪術師や呪霊の発生が極端に少ない。

 最適化プランには天元と呼ばれる者の結界が必要不可欠なのだそうだ。つまり、その天元を利用するということは、呪力が最適化されて術師と成るのはこの国の人間限定。

 呪力というエネルギーをほぼ日本が独占することになる。

「そうなれば、彼の国はもちろん、中東諸国が黙っちゃいない。生身の人間がエネルギー源なんだ。どんな不幸が生まれるかは想像に易いだろう。それはアタシが描く理想とはかけ離れた世界だ」

 九十九の指摘に、夏油は「ハッハッ」と声を立てて笑った。

「それが何だ。そもそも目的が違うんだ。私は呪霊のいない世界も、牧歌的な平和も望んじゃいない」

 非術師、術師、呪霊――これらは全て、“人間”という“呪力”の形の“可能性”。

「だが、まだまだ こんなものではないはずだ、人間の可能性は。それを自ら生み出そうともした」

 そう、脹相へ向けて一度 視線を向け、九十九へ戻した。

「けれど、それでは駄目なんだ。私から生まれるモノは 私の可能性の域を出ない。答えはいつだって混沌の中で黒く輝いているものだ。分かるかい? 私が創るべきは私の手から離れた混沌だったんだ」


 ――既に術式の抽出は済ませてある。


 不意に九十九が目を見開く。

「真人とかいう呪霊がいるだろう! 魂に干渉できる術式を持った奴!」

「さっきアイツが取り込んだけど」

 あまりの気迫に目を丸くしつつ答えると、「マジんが~⁉」と頭を抱えだした。
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