第58章 アジタートに昇華する【渋谷事変】
「東堂!」
『ははっ! ナメてっから!』
改造人間はさらに胸倉を掴み、東堂をビルへ投げ飛ばす。窓ガラスを割り、オフィスビルの机を薙ぎ倒す東堂を追いかけてきたかと思えば、すぐに地上へ叩きつけられた。
改造人間も地面を踏みしめて地上へ着地する。
東堂はドゴンッと割れた床の瓦礫の小石を掴み、呪力を込め、投げつける。そして、パンッと手を叩き、呪力を込めた石と自分を入れ換え、その頭に拳を打ち据えた。
「――なんだ?」
死んでいる⁉
あれだけのパワーがありながら、たった一撃で?
なぜだ、と考えて、すぐに「そうか」と結論に至る。
複数の魂を一瞬で燃やし尽くすことで爆発的なパワーを得たわけか。
東堂は口に溜まった血を吐き捨て、前方を見据えた。その超攻撃型の改造人間、それが二体 迫ってくる。
「許せ、憐れな魂たちよ」
ネックレスに口づけ、拳を構えた。
* * *