• テキストサイズ

夢幻泡影【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第7章 ジョコーソに更ける夜


 話し合いの末、虎杖の部屋で開催されることが決定した。

 虎杖の部屋はまだ荷解きの途中らしく、どこか雑然としていた。
 ベッド脇には、水着の女性のグラビアポスターが飾られている。
 まぁ、彼も年頃の男の子だ。こういったものも珍しくはないのだろう。

 伏黒もこういうものが好きなのだろうか。
 そう考えて、胸の内側にモヤモヤとしたものが広がり、詞織は意識してその考えを振り払った。

「ヂャカヂャカ! 自己紹介ターイム!」

 ワァッと一人で盛り上がる虎杖。
 あまりにもノリの悪い伏黒と釘崎に、詞織は気を遣って拍手をしてみることにした。

「はい! じゃあ、俺から!」

 大袋のポ●チを開けて、虎杖は紙コップについたコ●ラを煽る。

「名前は虎杖 悠仁。仙台にある杉沢第三高校から転入。好きなタイプはケツと身長(タッパ)がデカイ女の子! 術式は使えないから、今は呪具で呪霊と戦うスタイルです!」

「はぁ?」

 釘崎が呆れたように顔を顰める。

 別に、好きなタイプとか聞いてないのだけど。
 それに、呪具 屠坐魔は今日 五条から渡されていたものではないか。

 詞織はフルーツ缶を開け、黄桃を口へ運ぶ。瑞々しい食感とフルーツ独特の甘みが大好きだ。

「なぁなぁ! 三人はどんな力持ってんだ? 俺、まだ術式とか使えないからさ、スッゲー気になるんだけど!」

 まだ術式とか使えないから?
 術式は身体に刻まれるものだ。術式を持たない一般人には使えない。
 あ、知らないのかな?

 そんなことを考えながら、詞織はりんごジュースを紙コップに注いだ。
/ 381ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp