【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第12章 友達からのお願い事
※コリン視点
「あ~ぁ、ミスティ怒ってるかな?」
先程、別れたミスティのことを考えた。彼女には面倒事を頼んでしまったと申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
事の発端は1ヶ月前。
「えーまだ人選出来てないの?」
「あぁ。」
僕は耳を疑った。僕の尊敬するレン兄ぃことスティルハート・レインという人物はスーパーマンなのだ。強く賢く仕事が出来る。そしてこの容姿。モテない訳が無い。
そんなスーパーマンのレン兄ぃから1ヶ月後に迫ったとある任務の人選が進んでいないことを告げられた。
「こちらからは出しているが、先方が良しとしない」
「上流貴族の護衛だよね?こっちの人選が気にいらないならセオリー通り海軍に任せたらダメなの?」
僕は当然のように答えた。
「色々あって武器を持った人間は近づけたくないようだ。」
「へぇ、だからこっちに要請が…」
要人の警護なんて本当なら海軍の仕事。こっちに来る方がおかしいのに。
「何がダメなの?レン兄ぃは決まってるんだよね?」
「あぁ。決まらないのは女の要員だ。何人か出したが気にいらないらしい。」
「女って、へぇ~自分の好みじゃないって断ってくるんだ?護ってもらうのに凄い奴だね。」
「まぁ時間もない。取り敢えず何人か連れて行き納得させるしかないな。コリン、お前も一緒に来い。」
僕は1ヶ月後に既に別の任務があるから実際の警護期間は居ないけど人選や現地の確認には立ち会うことになった。
──
「この人じゃダメだ。」
「違う、この人では無理だ。」
レン兄ぃは候補を何人か連れていき納得させる狙いだったけど全員ダメだった。理由は品位に欠けるから。それを聞いた時、僕吹き出しちゃった。確かに候補の女性部員はレン兄ぃ目的でCP8に所属する下心ありありな奴ばっかだからね。この貴族の言うことは間違っていない。所作や言動に育ちの良さって出ちゃうんだろうね。
中々見れない焦ったレン兄ぃに僕は助け舟を出した。
「僕、当てがあるよ。多分納得させられるよ?」
「誰だ?」
会ってからのお楽しみだよと伝え彼女の居るエニエス・ロビーに向かったんだ。
──
貴族を納得させることも大事だけどあのレン兄ぃについていけるのは彼女しか居ないよ。
今頃、レン兄ぃと任務に就いているであろうミスティにレン兄ぃのこと頼むよとエールを送った。
