【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第61章 海賊同盟
「"ハートの海賊団"と同盟を組む〰️〰️!??」
此処はパンクハザード第一第二研究所跡。吹雪の中、廃れた跡地に不相応な大声が響く。
どうだ!いいだろーと言わんばかりの笑顔のルフィに対し、告げられた事実に驚きと困惑を隠せない仲間達は口々に声を上げた。
一方で、麦わらの一味の中でいつも冷静な判断が出来るロビンがルフィを諭す。
「…ルフィ私はあなたの決定に従うけど…海賊同盟には"裏切り"が付き物よ。人を信じすぎるあなたには不向きかもしれない。」
船長であるルフィには勿論だが、渦中のハートの海賊団の船長を目の前にこうもはっきりと、そして的を射る意見を言えるのはロビンしか居ないだろう。
「トラ男はおれいい奴だと思ってるけどもし違ったとしても心配すんな!!!おれには2年間修行したお前らがついてるからよっ!!!」
どーんと構えルフィの言動に先程迄ブーイングまみれの空気が一変しお気楽ムードの仲間達はすっかりその気になった。
だが、ここで上手くことが運んでいると思ったローに思わぬ事態が発生する。
ルフィがパンクハザードで研究対象の子供達の救出、サムライの身体の捜索と同盟に全く関係のない要求をしてきたのだ。
ローにとって一蹴して構わないことではあるが、自分勝手さでは既に四皇クラスだと仲間から言われるルフィに言って聞かせる事自体が時間の無駄だと判断し受け入れた。
「ああ…いやわかった。時間もねェ…!!じゃあ侍の方はお前らで何とかしろ!!ガキ共は投与された薬の事は調べておく。船医はどいつだ。一緒に来い。シーザーの目を盗む必要がある。」
ローはここで初めて此処パンクハザードの主について説明した。
「シーザーは4年前の大事件で犯罪者になり下がった元政府の科学者。立入禁止のこの島に誰かがいるという事実がもれればあいつは絶好の隠れ家を失う事になる。だからお前らを全力で殺しにくる。」
「……!!」
「懸賞金3億ベリー、殺戮兵器を所持する"ガスガスの実"自然系の能力者。覇気を纏えない者は決して近づくな。ただの科学者じゃない」
考え直すなら今だと問うがルフィは気にする様子もなく大丈夫だと答えた。
「───ならおれもお前達の希望をのむとする。残りの仲間もしっかり説得しとけ」
「ああわかった!!」
微妙なズレは生じたもののハートの海賊団と麦わらの一味の海賊同盟が成立した。
