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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第52章 スタートライン




あったけぇ…


妙に心地が良い。


こんなの…いつ振りだ?





───





「っ…」


光の届かぬ室内は暗く何も見えない。ふと左腕に重みを感じた。徐々に慣れてきた目を横に向けると眠っているミスティがスーっと静かに呼吸を繰り返していた。

そこで俺は自分がミスティを腕に抱きながら眠っていた事に気付いた。

「ちっ…」

心地よい微睡みに未練を感じながら、俺はベッドを後にしシャワー室へ向かった。


───


頭から冷たい水を被り意識を覚醒させた。寝起きに冷水を被るなど医者としては勧めることが出来ないが、お陰で頭がスッキリした。

「…やれるか?」

鏡に映るのは水に打たれる自分自身。

「いや、やるしかねぇ。」

失敗は許されない。

俺はまだスタートラインにも立ててねぇ。ようやくここまで来たんだ。今日で一気に動き出す。シナリオは出来てる。駒も揃った。

「コラさん…」

恩人の名を呟き自身のスイッチを押した。


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