【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第50章 新たな可能性
ある日の朝食での事。クルーが一同に食堂に集まった機会を利用しローはハートの海賊団の今後について説明した。
その内容にはローの王下七武海への参入を果たす為の動き等があった。しかし、その先にあるドフラミンゴとの決戦は勿論の事、ローが一時的にハートの海賊団を離れる事は伏せられた。
ミスティも当然、ローと行動を共にする事になる為、皆とは離れる事になるがミスティは元々ハートのクルーではない事から敢えてローは触れなかった。
「キャプテンが七武海かぁ…良いな!それ!」
「ルーキーの中でも頭1つ、いや2つ…いやもっとか!とりあえず優位な立場にはかわりねぇ!」
「七武海になれば海軍から追われることもねぇしな!」
クルーはローの七武海入りには賛成のようで協力を惜しまないようだ。興奮するクルーにローは言った。
「まだなれると決まった訳じゃねぇ。その為に名のある海賊を倒し心臓を手に入れる。まずはそこからだ。」
ローの話はそこで終わり解散となった。
───
『…皆に言わないつもり?』
ミスティは解散の後、個別に相談があった為、ローの部屋に来ていた。先程の話の中に含まれなかったローの単独行動についてミスティは気になっていた。
「あぁ?…まぁな。時期が来れば伝える。」
『そう…』
「アイツらには悪いがこればかりは譲れねぇ。その時になれば俺から話す。」
ローは頭がキレるし策略家だとミスティは思っている。何も考えていない筈はないかと自分に言い聞かせた。
「それよりお前の用は何だ?」
ローはミスティが自分の部屋に居る本来の目的について問うた。
『あ!それね!私、剣が欲しいの!』
「…は?」
『え?いや、だから剣よ?戦う為の尖った…』
「いや、それは分かる。バカかお前。何故お前に剣が必要なんだ?無くても戦えるだろ?」
ミスティは元CP9。今此処で体術に於いてミスティの右に出る者は居ない。
『あ…うん。そうなんだけど…人前であまり六式を使いたくなくて。見る人によってはそこから足がつく可能性があるし。』
死んだとされているミスティではあるが、今まで万が一の事を考え船から下りる事はしなかった。全てはロー達に迷惑を掛けたくなかったから。
「お前、剣術舐めてんのか?お前の戦闘スキルは認めるが剣術は別モンだ。」