【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第47章 変化
※ベポ視点
「ミスティはどっか行きたい所とか欲しいものある?」
オレはミスティに聞いた。女の子だから色々あるよね。洋服とか甘いものとか。
『あ、私は船に居る!ベポは楽しんで来て?』
「えっ…!?今回も下りないの?」
ミスティがポーラータング号に乗船してから何度か島に船を着けたけど、1度も船を下りていない。確かに初めの頃は怪我をしていた事もあって船内で過ごす事はあったけど…怪我はもう大丈夫な筈なのに。
「えーミスティ下りねぇの!?」
シャチが騒ぐ。
『うん…船で待ってるね!お土産宜しく!』
ニコッと笑ってお土産を強請る姿はいつものミスティだった。
──
「キャプテン、もう直ぐ島に着くよ!」
「あぁ。」
「キャプテンは下りる?」
「着いてみてだな。薬や医療器具を補充する必要があるがデカい島で生活水準が高くねぇと中々店が無いからな。」
「アイアイ!分かった、キャプテン!」
オレはそれだけ伝えると船を島に寄せる準備に取り掛かるため持ち場に戻ろうとして思い出したことをキャプテンに伝えた。
「…ミスティ、留守番するって言うんだ。今までもそうだったけど1度も船を下りないね。もしかしたらまだ体調が悪いのかな?」
「……。」
「女の子だから必要な物もあると思うんだけど…」
それだけ言うとオレは船長室を後にした。
「留守番ね…」
だからキャプテンの独り言は聞こえなかった。
──
「じゃあミスティ行ってくるね?」
『うん、行ってらっしゃい!』
「何かあったら連絡して!直ぐ戻ってくるから!」
『大丈夫だよ!ゆっくり楽しんで来てね!』
島に着きクルーが次々と下船する中、オレはミスティと話していた。
「…本当に行かない?」
『えっ…?…うん、船で待ってる。』
「そっか…分かった!じゃあ行ってくる!お土産買ってくるね~」
何となく本当に…なんて聞き方しちゃったけどミスティは変わらなかった。
あぁ、オレはやっぱり頼りないクマだ。この時、ミスティが何を考えていたのか全然分かってなかった。
──ごめんね、ミスティ。