【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第47章 変化
「ハァ…ハァ…」
「ゼェ…ゼェ…っ」
「…何で勝てないの!?」
『…もう終わり?』
息の上がった男2人と1匹は目の前の美女を信じられないと言わんばかりの目で見た。
「ミスティ何でそんなに動けんだよっ…!?」
シャチが叫ぶ。
『何でって…でも私まだリハビリ中だから本調子じゃないんだけど…』
「「「えっ…!?」」」
『皆のお蔭でだいぶ身体動くようになってきたの!有難う!』
嬉しそうに笑うミスティに何も言えなくなる2人と1匹。そこへローがやってきた。
「おい、ミスティ。」
『あ、ロー!どうしたの?』
「お前はリハビリ中だろ。右腕と左脚に負担をかけるな。」
『えー…でももう大丈夫そうだよ?ほら!』
ピキッ…
目の前で右腕と左脚をぶらぶらさせるミスティを見てローのこめかみに血管が浮き出る音がした。
「お前の使う技…あーなんだ、六式だったか?あれは身体への負担が大きい。今のお前の身体は耐えられねぇ。また前みたいになる。俺が良いと言うまで右腕と左脚は使うな。」
『そんな事したら戦えないよ!』
「使わねぇ戦い方を身につけろ。バカが。」
『バカって!!酷いっ…!!』
ミスティの非難等気にとめずローは座り込んでいる仲間達に目をやった。
「お前等、女1人相手にここまでとは…」
「ごめん、キャプテン。」
「俺等も自分達がここまでとは思いもしなかった…」
「やっぱり流石ミスティだ。CP9は伊達じゃない!」
ベポはキラキラ目を輝かせながやブツブツ1人で拗ねているミスティを見た。
「…まぁ、お互いせいぜい励め。」
『え、ロー!!』
船内に戻ろうとするローに気付きミスティは慌てて引き留めた。
『私のリハビリ付き合ってくれないの?』
「あぁ?何で俺が…面倒くせぇ。」
『主治医の癖に酷くないっ…!?』
「俺の患者なら主治医の俺の言うことを聞け。右腕と左脚はまだ使うな。」
そう言うとローは船内に戻ってしまった。
「ミスティ!俺達付き合うからさっ!…な?」
「あ、あぁ。そうだぞ!」
ペンギンとシャチはミスティを励まそうと声を掛けた。
「ミスティ…キャプテンはミスティの事、心配なんだよ。だから焦らずリハビリしよ?」
ベポはミスティの肩をポンと叩き笑った。