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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第45章 油断


間違いなくこのポーラータング号は海賊に襲われている。海賊の人数は分からないが幸い船内には数名しか侵入していない。あとは甲板に居るのだろう。

(船内に居る奴らは此処で仕留めなければ厄介だわ…)

おそらくこの様子だと船長であるトラファルガー・ローを含めクルーの殆どがこの船に居ない事は確認済み。1部屋1部屋物色し金目の物を奪って行く魂胆だろう。今この船で戦う事が出来るのはミスティしか居ない。相手の力量が分からない今、船内で派手に動くのはやめた方が良い。船内の奴等をさっさと仕留め外に出なければ。外にさえ出られれば可能性は広がる。

ミスティはそこまで考え船長室に向かった。

──

?「お!流石船長室だな!他の部屋より豪華な作りじゃねぇの!!」

?「トラファルガー・ローの部屋だろ?他の海賊船から奪った金品なんか此処で保管してんじゃねぇか?」

2人の海賊は部屋に入るやいなやその部屋の様子に興奮していた。

?「お前、そっち探せ!俺は…ぐっ」

ゴキッ…ドサッ

?「あぁ?お前何やってんだよ?おい…」

ズキュン!ドサッ

『…2人完了。』

船長室の電気のスイッチが入口から遠い所にある事を知っていたミスティはこの部屋を選んだ。暗闇でならミスティの独壇場。一瞬で男2人を始末した。

?「おい!そっちはどうだ?」

『!?』

外から別の男の声がしミスティは咄嗟に天井に身を隠した。

?「頭に報告出来るもんはあったか…おい!どうした!?お前ら!?」

(今だ!)

3人目の海賊が丁度ミスティの真下に来たタイミングでミスティはその男の身体に飛び降りた。

ガターン

「ぐっ!!…なんだお前…っ!!」

そのまま足を掛け床に叩き付け男の動きを封じた。

『その言葉、そのまま返すわ』

ミスティはそう呟くと首に手をかけ力を込めた。

ゴキッ

「ぐっ…」

首の骨を折られ3人目の海賊も呆気なく絶命した。

『……3人か。』

身を守る為だとして3人を一瞬で殺めた自分にミスティは複雑な気持ちになった。

(はっ!彼を助けなきゃっ…!!)

海賊に連れていかれてしまった青年を思い出した。

ポーラータング号の規模から恐らくこの3人以外は甲板に居る筈だとミスティは考え甲板への入口に向かった。
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