【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第38章 海賊とは
「レイン!!止めろ!!」
「!?」
「クザンか…!!言っとくがコイツからふっかけてきたんだからなァ…!!」
クザンはレインを止めようと怒鳴りつけたがレインは止まらない。今もドフラミンゴに向かって行こうとする。いつものレインならこんな無茶な戦い方はしないとクザンは思った。
「レイン!!落ち着け!!今はこんな事してる場合じゃねェ…!!」
「…っ、離せっ!!アイツを…アイツを殺らないと気が済まねェ!!」
「!!」
怒りで我を忘れ知性を欠く攻撃。そんなモノで七武海であるドフラミンゴと渡り合える訳が無い。クザンはレインを押さえながらドフラミンゴに問うた。
「…お前、コイツに何言った…!?」
「そう睨むなよォ…ハァ…ハァ…ただ誰構わず抱かれる諜報部員の事なんか忘れろってアドバイスしてやっただけだァ…!!」
「…っ、お前それ!!」
「まぁ、お前のせいで萎えちまった。俺は失礼するぜェ…!!」
イトイトの実の能力で空に飛び上がったドフラミンゴはあっという間に姿が見えなくなった。
「くそ!!待てっ!!逃げんな…!!」
(…レインはもう動けねェ。レイン怒んなよ…?)
ドスッ!
優秀なCPであるレインを気絶させるなど普段であれば大将であっても難しい。だが、クザンの手刀1発で簡単に気絶した今のレインを見るにそれだけドフラミンゴとの関わりが心身共に大きなダメージを与えたということだろう。
血だらけのレインをつるに任せたクザンは再び戦場に戻った。
──
「"氷河時代"!!!」
パキパキパキ
ルフィを乗せ海底に潜り逃げようとする潜水艦の退路を絶つ為にクザンは海を凍らした。
だが、潜ってしまった潜水艦は姿が見えない。クザンに続きボルサリーノも無数の光の玉を放ったが仕留めたのかどうかは分からなかった。
そして、突如現れた赤髪海賊団船長赤髪のシャンクスにより失われる命に歯止めが掛けられた。そして…
「"白ひげ""エース"2人の弔いは俺達に任せて貰う。戦いの映像は世に発信されていたんだ…!!これ以上そいつらの死を晒す様なマネはさせない!!」
怪物と呼ばれる男と若くして散った男、2人の海賊の誇りは守られた。
「戦争は……終わりだァ!!!」
──かくして"大海賊時代"開幕以来最大の戦い"マリンフォード頂上戦争"はここに幕を閉じ、歴史に深く刻まれた
