【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第37章 戦争の始まり
海軍から出される監視船は出航の度に撃沈され白ひげの目撃情報も皆無。マリンフォードに走る緊張は高まるばかりで迫る処刑の時間までとうとう3時間を切っていた。
──海軍本部
「緊張を解くな!!!」
「何が起きてもあと3時間!!」
「そこで全てが終わる!!!」
世界各地より召集された名のある海兵達。総勢約10万人の精鋭がにじり寄る決戦の刻を待っている。
三日月形の湾島及び島全体を50隻の軍艦が取り囲み、湾岸には無数の重砲が立ち並ぶ。
そして、港から見える軍隊のその最前列に構えるのは戦局のカギを握る5名の曲者達
海賊"王下七武海"
暴君【バーソロミュー・くま】
カゲカゲの実の能力者【ゲッコー・モリア】
天夜叉【ドンキホーテ・ドフラミンゴ】
鷹の目【ジュラキュール・ミホーク】
海賊女帝【ボア・ハンコック】
そして、広場の最後尾に高く聳える処刑台には事件の中心人物"白ひげ海賊団"二番隊隊長ポートガス・D・エースが運命の刻を待つ。
その眼下で処刑台を堅く守るのは海軍本部"最高戦力"3人の海軍大将
赤犬【サカズキ】
青雉【クザン】
黄猿【ボルサリーノ】
今、考え得る限りの正義の力がエース奪還を阻止する為"白ひげ海賊団"を待ち構える。
──
指示通り王下七武海が集う最前線に控えていたレインは、先程センゴクから伝えられた海賊王ゴールドロジャーと火拳のエースの関係にザワつく周囲を冷めた目で見ていた。白ひげ海賊団と全面戦争になっても火拳のエースの首はとると宣言したセンゴクに高揚する味方の雄叫びは耳障りでしか無かった。
(子は親を選べねぇ…)
そう思った時、
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
湾内海底に不審な影が現れた。
「まさか…海底から?」
ザパァン!!
レインの予想は的中し白ひげ海賊団のモビーディック号を含めた計4隻の船が湾内に姿を現した。
「俺の愛する息子は無事なんだろうな……!!!!」
船首に姿を現した白ひげの姿を見たレインは胸が熱くなるのを感じた。
(この状況で本当に助けに来るとは…)
「ちょっと待ってな……エース!!!」
悪魔の実の力で白ひげの起こした予想を超える大規模な津波と共に戦果の火蓋が切られた。
攻め入るは白ひげ率いる新世界47隻の海賊艦隊
迎え撃つのは政府の二大勢力海軍本部と王下七武海
──誰が勝ち誰が敗けても時代が変わる!!!
