【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第34章 今、思うこと
ガシャァァン!!
「ハァ…ハァ……!?」
吹っ飛ばされた瞬間、懐かしい記憶が蘇った気がした。
(軍艦の甲板か…助かった…)
「何者だと聞いているんだ、答えろ!!」
人獣型から人に戻って漸く、海兵が俺に銃を向けながら叫んでいる事に気付いた。
「よさんかバカ共!!銃を下ろせ!!!」
俺は立ち上がり邪魔な上着を脱ぎ去った。
「…その人はCP9のロブ・ルッチ氏だぞ!!」
「な…!!!あの…!!?」
「し…失礼を!!!」
「すいません命だけはっ!!!」
海兵達が恐れ戦き騒ぎ立てる。
「口を開くな。耳障りだ。」
俺の背中の古傷を見て腰を抜かす海兵達…この古傷の経緯を知っているのか…
俺の背中にはいくつもの砲弾の跡がある。それは俺が13歳の時に政府から送り込まれたある王国での一件で負ったものだ。500人の無能な兵士が海賊に捕まった。海賊は人質の命と引き換えに王の座を要求。人質を思うあまり降伏寸前の王国で俺は人質500人の兵士を皆殺しにした。報復として俺に砲弾を浴びせた海賊の船長の首を取って俺はその一件を治めた。
その時から俺は"闇の正義"を天職としCP9歴史上最も強く冷酷な殺戮兵器と呼ばれるようになった。故に俺はその名に恥じぬ成果を出さねばならない。負ける訳にはいかないのだ。
「指銃"撥"」
「う!!!」
「嵐脚"凱鳥"」
「!」
スバァァン!!!
軍艦の鉄の外板に切れ込みが入る程の威力の技で麦わらを追い詰めた所で軍艦からの砲撃で麦わらが吹っ飛んだ。小さくなって。
「真剣なのか…フザけてんのか…結局は生きている…まァあんな砲撃で死んで貰っても…興醒めだが。」
──
月歩で後を追い、再び第1支柱に戦場を移し戦闘を開始した。これが最後の戦いだ。
「"生命帰還"紙絵武身」
ヒュッ
「指銃」
ドッドッ!!
「うわァア!!!」
「死ね!!麦わら!!指銃"斑"」
俺は麦わらを壁に叩き付けトドメを刺す為技を放った。
ガクン…
「な……!!」
さっきのダメージが足に。くそ!
「見ろお前!!ちゃんと効いてるじゃねェか!!!」
にっと笑う顔がムカついた。何で此奴は笑ってるんだ。
「これが最後だ…!!お前を倒すまで解除しねェ」
「力を使い切って死ぬ気か…?」
「…先の事は分からねェ」
ゴゴゴ…
「"ギア2"!!」