【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第31章 動く青雉と麦わらの一味
「…まいった。ハメられた。」
秒で決着が着いたのは良いが…俺はさっきの麦わらの言葉を思い出した。
"この勝負、俺とお前で決着をつけよう"
「"一騎打ち"を受けちまったからには…この勝負俺の勝ちで…それまで…!!そういう事か…?これ以上他の奴らに手を出せば…ヤボは俺だわな。なァ…船長」
目の前の氷漬けの人形に問う。
「──それとも本気で俺に勝つ気でいたのか…」
俺は立ち上がり服の汚れを払った。
「これだけは言っとくぞ。お前達には…この先ニコ・ロビンを、あの女を必ず持て余す。ニコ・ロビンという女の生まれついた凶暴性をお前達は背負いきれなくなる」
今も船でニコ・ロビンの介抱と麦わらの無事を祈る船員を思いながら更に人形に語りかける。
「──あの女を船に乗せるという事は…そういうことなんだ!!モンキー・D・ルフィ!!」
ガシャァァン!!
邪魔な氷を足で砕いた。
「このままここでお前を砕いちまって命を絶つのは造作もねェが…借りがある。」
ふぅっと溜息を吐いた。
「──これでクロコダイルの件…チャラにして貰おうじゃないの。それと…あァ…まァいいや。スモーカーのバカの話は…じゃあな…」
──
俺は自転車に跨りログを確認した。
「ここのログを辿ると…あいつらの次の行き先は……んん!?」
遂に来たか。
「ウォーターセブン…"水の都"か。あららら……コリャ何とも………」
予定通りと言えば予定通りだがタイミングが悪いねェ。未だ彼奴らは知らねェがあの事を知れば必ず気持ちのスイッチが入っちまう。リーダーに至っては手がつけらんねェかもな。麦わら達も可哀想に。
「おっとっとゴメンよ」
俺は海面から顔を出したイルカに謝りながらペダルをこぎ大海原を進んで行く。
チリンチリーン…
──君の守ってきた女は君を思う者達によって殺される運命にあるようだ。ミスティちゃん。