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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第23章 トラブルメーカー


?「うわぁーん!」

?「おい、静かにしろ!死にたいのか!」

?「早くしろ!」

高台からはよく見えないが何となく声の感じから人攫いだと判断した俺は高台から飛び降り指銃2発をお見舞してやった。

一瞬の事で驚いている子供はアリス様と同じくらいの少年だった。

「おい、大丈夫か?」

「……。」

ボーッと俺を見ている少年に再度声を掛けた。

「大丈夫か?1人なのか?」

するとハッとした少年が急に興奮した様子で俺に話しかけてきた。

「すげぇ!兄ちゃん強いな!助かったよ。有難う。」

「こんな時間に何故こんな所に?親は?」

俺が最もな質問をすると顔から笑顔が消えた。

「仕事の帰り。俺1人なんだ。父さんも母さんも死んだ。だから働いて稼がなきゃならないから。」

「そうか…すまない。」

こんな小さな子供が大人と同じように働かねばならない世の中。華やかなリゾート地であっても貧困層はあるのだ。政府の役人としてすまないと思った。

「いいよ!それより兄ちゃんのさっきの技凄いな!特別な技なのか?」

「まぁ、そうだな。」

六式は弛まぬ鍛錬から見出すことの出来る特別な体術だ。

「じゃあ俺はついてるな!それと同じ技見たんだ。綺麗な姉ちゃんが今みたいに悪い奴から助けてくれたんだ!」

「!!」

「気をつけろって言われてたのにまた捕まっちゃ…」

「おい!いつだ?どこで会った?」

「え?」

「俺と同じこの技を使う女にどこで出会った?」

俺は必死だった。そんな女ミスティしか居ない。

「何で?あの姉ちゃん何かしたの?悪いやつなの?」

「いいから教えろ!」

「兄ちゃん、姉ちゃんの事どうするの?兄ちゃんが悪いやつなの?」

「どっちも違う!俺はその女の知り合いだ。ずっと探していた。」

俺は素直に伝えたつもりだが少年は信用してくれない。

「…姉ちゃんは兄ちゃんの何なの?兄ちゃんは恩人だけど姉ちゃんも恩人だからな。姉ちゃんに危険が及ぶなら軽々しく言えない。」

面倒な奴だと思ったが手掛かりは今は此奴しか居ない。

「子供のお前には分からない。」

「えー!何だよそれ!」

少年と同じ目線になるよう膝をつき肩を両手で掴み真っ直ぐ目を見て言った。

「その女は……ミスティは俺の大切な人だ。誰よりも。」

更に続けた。




──世界で一番愛する人だ、と。
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