【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった
第20章 水の都へ
※パウリー視点
昨日会ったミスティとかいう女…かなり俺好みの女だ。ハレンチ女だがカリファ程ではない。何処に行けば会えるのか。ルッチを訪ねて来たのだからまた今日来る事を期待していた。
「…ルッチの女、では無いよな~」
自分で言って自分で訂正した。ルッチとの関係が気になるところ。この街では船大工は人気が高い。だから自然と俺もそこそこモテる。だが、ルッチは桁違いだ。
「ルッチの何処が良いんだか!世間の女の目はどうなってんだ?」
「…俺がどうした?」
不満を叫んだ俺の背後から声がした。マズいと思ったが手遅れだ。ゆっくり振り向くとルッチとカクが居た。
「またパウリーか。朝から煩いのぉ~」
「ほっとけ!カク!」
「で?俺がなんだ。」
言うまで終わらないやつだわ、これ。諦めよ。
「…昨日の女とは会えたのか?」
「ルッチ親衛隊か?ルッチが会うとは珍しいこともあるんじゃのぉ」
「いや、そっちじゃなくて…」
「……。」
カクは興味無さそうに鼻歌混じりで仕事を始めた。ルッチも俺なんかには関係無いと言いたげに何も喋らない。もしかしたら会えなかったのかもしれない。
「まぁ、会えなかったのならまた来るだろう。今度は会えると良いな。」
ミスティとの関係は分からなかったが、会えていないのならまた来るだろうと俺はルッチに励ましのつもりでそう伝え仕事を始めようと工具を手にした。
ルッチもフンっと鼻を鳴らし仕事に取り掛かるようで鳩を肩に乗せ作業場に向かった。作業を始める俺の後ろを通り過ぎる時にルッチ(鳩)が言った。
「悪いがアイツなら来ない。」
「はっ?」
手を止め振り向くと不敵な笑みを浮かべるルッチと目が合った。
「昨晩、身体を酷使して今は動けないからな。」
酷使…?動けないって?それはつまり…
「っ/////」
事態を把握した俺は1番ドック全体に聞こえる程、叫んでしまった。
「ハレンチ極まりないぞ!ルッチーっ!」
その日、俺はミスばかりだったが、反面ルッチはスッキリしたのだろう…相変わらずの仕事っぷりだった。
「くそっ…俺も女欲しい。」
そして今日も夜な夜な酒場に通うのだった。