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【ONE PIECE】私の居場所~アナタの隣に居たかった

第19章 海軍の御用


『ふぅ…』

ミスティはコーヒーを準備しながら息を吐いた。

『流石に海軍大将はキツいわ…』

大将という肩書だけじゃない、見えない威圧というか覇気の強さがビシビシ感じられた。立場が上のドラゴンさんと話す時も緊張はするが、やはりそこは付き合いが長い分、緩和されている。それに…

『…冷たかったな。あの人も。』

ミスティはレインの冷めたような態度にかなりダメージを受けていた。夜は情熱的で自分の事を好意的に思ってくれていた筈なのに…と。

(モテるって聞いてたし、慣れた感じだった…その場限りって事なのかな、私も)

マイナスな事しか思いつかないミスティは、断ち切るように手元の氷をアイスピックで砕き乱暴にグラスに入れた。

──

準備の出来たアイスコーヒーを運びながらミスティはクザンとレインのやり取りを思い出していた。

『あの御方って…』

レインはミスティには関係ないと言い、海軍大将は入念な調査をしていると言った。政府の力をもってすれば消すことなんて簡単な筈なのに。CPも海軍も手が中々出せないなんて相当やばい奴なのかしら?それとも…逆に関係があるから動けないの?

『天竜人、四皇。』

違う。天竜人は世界政府と繋がってるから何かあればあんな下っ端海賊は使わない。四皇も違う気がする。四皇に名を連ねる海賊ならもっと堂々とやるだろう。回りくどいことはしない。それなら…

『あとは王下七武海?…そうだ、王下七武海だ!』

王下七武海とは、世界政府によって公認された7人の海賊。メンバーは他の海賊への抑止力となりうる"強さ"と"知名度"が必要とされる。七武海に名を連ねれば指名手配は取り下げられる。その為、海賊であるにも関わらず城を構え国を治める者も少なくない。

『アイツらなら有り得る。』

政府が認めた以上、責任は政府にある。ソイツらが何かしでかせば抗議の目は政府に向けられる。だからCPも海軍も容易に認めることが出来ない分、動くことも出来ないのだ。

『でも今の段階では誰なのか判断出来ない…1人を除いて』

ミスティは1人の人物を浮かべた。革命軍で自分を鍛えてくれた。よく肩に担いで貰って海を一緒に眺めた。口数は少ないが優しかった。ミスティが諜報部員として任務に就くようになってからは会わなくなったが…

『元気かな…クマさん。』
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