第2章 色のない世界
「やぁ」
片手を上げてダークに話しかけた一人の男
『…誰?君?』
ダークは肌についている血をタオルで拭う
男は少しキョトンとした表情でダークを見ていた
『…何?僕に何か用でもあるの…?』
「あぁすまない;
私を知らないと言う人は初めてで…」
『…君、偉い人なの?』
「そういう訳じゃないよ!」
『じゃあ何…?』
「私は焔の錬金術師だよ」
男の言葉でダークはピクッと肩を震わした
ーーーー錬金術師…
『…そういえば、君は指を鳴らして何か爆発させてたね…
…あれは焔だったんだ』
ダークは納得したように一息ついた
「君もなかなかの腕じゃないか、剣術」
『…身体能力が僕は高いらしい
だから剣術や体術は簡単なんだ…』
「ははっ
君は凄いんだね」
男は優しく微笑んだ
『凄くなんて…ない…』
「そうかい?」
「お!こんな所に居たのかロイ!」
と、もう一人男が来た
「探しちまったぞ!」